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 ナミコ・プラド=アライは（1960年代に）メキシコで生まれ、現在フランスとメキシコの両方に生活の拠点を置きながら、日本での滞在経験をも活かすなどして芸術活動を行っている。メキシコのイベロアメリカーナ大学および、パリ第8大学での学位に加え、メキシコのサンカルロス・アカデミーとパリの社会科学高等学院（EHESS）で修士号を取得した。

日本とスペイン系メキシコ人の血を引く両親を持ちながら、ヨーロッパで暮らしていることが、既成の流派にとらわれない極めて個性的な彼女独自の芸術のスタイルを生み出せた主要因であろう。彼女が取り組んでいる2つの主題は、自己表現と普段使う“モノ”の表現である。彼女はこのテーマを単に自分の感情を吐露するだけではなく、自らの内面を視覚的にまた詩的に表現しようと常に努力を続けている。

ナミコ・プラド＝アライは深く興味を惹かれる事柄を論理的かつ視覚的に表現するために、多様な芸術的技法、絵画だけでなく、デッサン、版画、イラストなどを用いている。また、グラフィック・絵画の2つの技法に熟達していることは、彼女の創造性や表現力をより豊かに高めている。

創造性に富みながらも、冷静さも併せ持つ彼女の作品はメキシコだけでなくその他の国々の評論家や専門家から高い評価を得ている。作品は公的な美術館だけでなく、個人の収集家にも所蔵されている。これまで、メキシコ、フランス、スペイン、イタリア、オランダそして日本で、個展だけでなくグループ展にも数多く出展しており、国内外の多くの団体から称賛され多数の賞を授与されている。